File Web の7月24日付の記事、”名作映画比較”
phile web の7/24 付の記事 “amazon prime video と netflix、「名作映画」をより多く見られるのはどっち” というものがあった。
動画配信サービスで “名作” を見たいものだろうか。”名作” という権威があるのなら、レンタルなどで十分ではないか。わざわざお金を出す動機も十分というものである。
動画配信サービス、Netflix や Hulu は定額である。amazon は プライム会員見放題と、個別購入、個別レンタルがある。Phile Web の記事は、amazon prime video については、プライム会員見放題と同義で書かれている。だから、amazon prime video も定額サービスとして捉えているのだろう。
定額サービスのたのしみは、見知ったもの、見たいと思っているものが見られるというのも重要な点だけれども、それ以上に、ちょっとレンタルで借りるのもためらわれるような、怪しげなものや、全く知らなかったものでも、勘を頼りに、ためらうことなく見られることにある。”時間の無駄”と嘆く向きもあるようだが、5分、10分で判断すればよいと思う。最初の数分がつまらなくて、後から面白くなることはない。
大体、キネ旬ベストテンなんて、いや、これを書くのは止そう。ありがたいと思っている人もいるはずだ。でも、「雨月物語」よりも、「東京物語」よりも、「にごりえ」が上だったり、「山椒大夫」を9位にしたり、「霧の中の風景」が3位ってのを見て、ありがたがる人って、いや、いかん、悪口はいかん。
それにしても、キネ旬ベストテンを見直すと、1930年代ー1950年代の日本映画の凄さには改めて驚く。1933年度、1位、出来ごころ、2位 滝の白糸、3位 夜毎の夢、これ以下もすごい、山中貞雄、伊藤大輔らの伝説の作品がならぶ。1953年度は、先に書いたように、「東京物語」「雨月物語」が並び、翌54年度となると、「七人の侍」(3位!?)「近松物語」「山の音」「晩菊」そして、先に書いた「山椒大夫」。ゴダール以前の映画こそ、である。
それはともかく、ここで書きたかったのは悪口ではない。動画配信サービスで”名作映画”を強調してもどうなのだろうか、と違和感を覚えただけのことである。このブログでも、作家別にリストすることで、結果的に”名作映画”を比較することもした。それは、ほんの思いつきで、この思いつきで楽しむことこそが、動画配信サービスの良さだろう。あらかじめ、”名作”、”ヒット作” を求めるのなら、レンタルやCS、BS、他のサービスを利用すれば良いだけのことではないか。大体、映画を、映画館で見ようとしないのは、悪い心がけだ。

